木のボードゲームに魅せられて

木の新作ボーゲームの開発過程で思いついたことや特許出願などについて気ままにおしゃべりしたい。少しでも参考にしていただいたらうれしな。

木の正12面体トランプの開発

「脳が育つ、よみがえる」というキャッチフレーズで、年少者から高齢者まで家族みんなで楽しめる木製のパズルやゲームを開発してきましたが、今回ご紹介するのはドデカ(正12面体)サイコロトランプです。


 初めに思いついたのはサイコロの各面にトランプの図柄を描いて、転がして遊ぶことでした。トランプの図柄の種類はジョーカー2枚を入れて54種類ですから、サイコロ(立方体)は6面なので9個必要です。3cm角のヒノキのキューブで試作してみました。

 図柄はインデックスを図案化し、ダイヤ(♦)は6と9を判別できるようにスター(★)に変更し、ジョーカーの1つをトランプ大統領にしました。レーザー加工で輪郭を印字してアクリル絵の具で色を付けました。キューブトランプの完成です。


 【例】健康ポーカーゲームの遊び方
1、一度に9個を振って、任意の5個を選んで役を作り、スコア票に記録する。
2、または任意の5個を選んで振り、不要な個数を選んで2度まで振り直す。


しかし、上記のキューブ形状では9個必要だが、正12面体にすると5個でできることになる。ネットで探してみると約5cm直径のヒノキ製の正12面体が教材として1社だけ製造販売されていました。さっそく5個購入してみると1辺が約2cmの正5角形が12面でぴったりでした。問題はコストで、一個500円で五個では送料を含めて3000円を超してしまいます(現在は1個800円になってる)。
また、レーザー加工も形状上コストが高くなってしまいます。


 そこで、他の製品を生産委託しているタイ国のブルーリボントイ社に正12面体の試作と、シルクスクリーン印刷の生産委託を打診しました。正12面体の試作は初めは寸法精度が悪かったのですが3度目の試作でOKレベルとなり、見積りも日本での半分程度となりましたので生産委託することにしました。

 木の材質は加熱強化天然ゴムの木芯材(エコ製品)です。印刷インキは米国の安全基準と欧州のEN-71安全基準に適合しています。


正12面体を5個では合計60面体となります。トランプの図柄は52種類なので、ジョーカーをやめて、スートだけ(♥、☘、★、♠)4面(ランクは任意)とランク(J,Q,K,A)だけ4面(スートは任意)を追加しました。


 【例】健康ポーカーゲームの遊び方
1、一度に5個を振って必要なk数を残し、不要な個数を2度まで振り直すことができる。
2、作った役の得点を役の得点票でみて、スコア票に記録する。


以上2点は日本特許公開中です。特開2019-000327(正多面体トランプ)。